「これから私たちは何ができるか」
講師 神奈川大学 名誉教授 入江直子 氏

●5回目までの学習の内容を支援の実践につなげるために
5回までに学習した、女性が抱える困難に対する支援の実践に取り組むためには、一人ひとりの女性がどのような困難を抱えているか、そしてそれをどのように感じているかを共感的に理解することが支援の基礎になる。そのため、その時点での参加者各自の関心を出し合ってグループをつくり、2~3人の中で「聴きあう」活動をした。一泊二日の合宿形式で行ったので、時間を十分に使うことができ、「共感的理解」を実感することができた。
●参加者レポート「これから私たちにできること」
◎女性であるだけで組み込まれてしまう、理不尽な日本の社会構造などに対し、怒りや諦めの気持ちが湧き上がり、私は居ても立ってもいられなくなった。そして、様々な困難を乗り越えるには、女性相談支援員の存在が重要な役割を果たすことも私は理解することができた。自分もその業務に興味を持ち、やってみたいと思っている。私の今までの経験も、何らかの支援の力になるに違いないと、大きな励ましにもなった機会となった。
◎相談員として
〇この人なら話ができそう、この人に話せてよかった、この先も何かあったらすぐに相談しよう と思ってもらえる人に!そのためには、自分自身をみがきつづける・初心を忘れない横並びの支援
〇知識の習得
〇資格取得の継続
〇自身の健康管理
◎互いが抱えている社会的な問題構造を浮き彫りにして身近な問題として発見し、根底に潜む暴力の問題に取り組みたい。
女性支援の経験・知識はないが、暴力を受け傷ついた人を自分も含めケアしてゆきたい。
◎①生きづらさを抱えている人とつながる
②少しでも楽になる支援の実施
③生きづらさの背景を伝える(心理教育)
④女性が自分らしく生きるには、ジェンダー意識の目覚めを促す
⑤ジェンダー意識の根幹は「人権」だと気づく
⑥「人権がある」ことに意識が向くことで、生きる力があることに気づく
⑦社会構造への意識が変わる、社会に対しての向き合い方が変わる
⑧社会構造を変えるアクションを起こす
⑨①~⑧の流れを止めず、繰り返すことでジワジワと膠着し機能していない社会構造を崩していく
◎・元気な限り「人足」として、同行・雑用・労役を提供する。
・いくつかの資格を持ったひとりの協力者として、ソーシャルワークの経験を積む。
・社会学の学生として学んでいること(主に女性と労働、ジェンダー)を実践に生かす。
・非正規職の豊富な経験を生かして求職活動と就労のお手伝いをする。
・飲食サービス業の経験を生かしたもてなしをする。
・女性と女性支援に関するトピックを楽しくわかりやすく発信する。